皐月賞馬オーナー関係者の悪質なルール違反(馬主のエゴ その2)
皐月賞の当日の朝、皐月賞馬オーナーの関係者が馬主の権利を悪用して、開門前に競馬場に入場し横断幕の掲示申請の列に割り込み3枚の横断幕を張り出しました。中山の狭いパドックは競争率が高いためG1の日は横断幕を出せない方が多く、この件で本来は出せるはずのファンの横断幕3枚が張り出せなくなりました。前回小桧山厩舎の横断幕の件を報告しましたが、今回はさらに悪質でもあり詳しく報告させていただきます。
(このエントリーについては微妙な内容を含んでおりますので、ここでの匿名でのコメントは受け付けず、Faceboook側で議論を進めていただきたいと思います)
【 横断幕掲示申請のルールと現状 】
(横断幕申請のルール)
横断幕の申請受付はスタンド2Fの総合インフォメーション横の整理本部(=警備本部)にあり、開門後からその場所に早く到着した順に受付を行っています。申請後はパドックの一般客エリアの自由な場所に横断幕を張り出せますので、順番が早い程好きな場所に張り出すことができます。
(横断幕申請の現状)
早い順番を取るためには開門時のスタート地点が重要です。一番申請場所に近いのは正門で、その次がスタンド地下の階段になります。(開門前から地下スタンドは一般客に解放されています)同時に同じスピードでスタートすれば正門組が最初に到着し、ほぼ10秒程の遅れで地下スタンド組が到着するほどの違いですが、G1ともなれば最初の1分ですぐに20枚程の横断幕申請者が並ぶことになります。そのため、少しでも早い順番を取ろうと横断幕を出す人は基本正門に並んでいます。
【 当日の状況 】
(開門直後の状況)
皐月賞当日の開門時間は8:30でした。その時間には馬主でも入ってはいけないスタンド1Fのエリアに隠れていた3人が、開門直後正門から走って申請場所に向かう横断幕の申請者を妨害しながら横断幕申請の列に並び、1番目と3番目、4番目の順番を確保しました。それぞれ写真の田辺の横断幕とディーマジェスティの横断幕、松岡の横断幕になります。その際、数名からその3名の割り込みが職員に向けて指摘されましたが、職員はそれを受け流して受理を行い、その結果不当な方法で3枚の横断幕が張り出されることになりました。
(一般客に対する妨害行為)
1番目、3番目、4番目となったのには理由があります。通常正門から走ってきた人が1番になるケースが多いのですが、1Fで待ち構えていた3人のうち、田辺幕の女性を先に行かせて、残りの2名の男性が2Fへのエスカレーターを走らずに止まって乗り、正門1Fから走ってきてエスカレーターを駆け上ろうとした人達をブロックしました。その結果、先行した田辺幕の女性が1番、その後今度は地下から妨害もなく走ってきた別の田辺の横断幕の一般客の男性が2番に入り、つづいてエスカレーターでブロックしていた2名が3番目、4番目になったわけです。
このブロックなどのチームプレイからもわかるように、この3名はルール違反を理解した上で横断幕の申請の割り込みを悪意を持って計画していたと思われます。そしてこの3名こそ、皐月賞馬オーナーの関係者として競馬場に入場しているのです。特に田辺幕の女性はそれを「馬主さんのご厚意でやっている」とまで発言しているそうです。
(情報の提供元)
こういった事実は、実際に開門直後に横断幕の申請に走った10名近くの一般客の方(ほとんど普段から横断幕を張り出している方)の証言と、何人かが整理本部にこの不正を連絡し、職員が調べてそのメンバーに報告してくれた内容を元にまとめています。横断幕申請に名前や連絡先を書いてあることもあり、職員がこの3名本人達と連絡を取って事実確認を行った内容とも一致しています。さらに複数の場所から多くの目撃者がいて、今回の件に憤慨している方も多く色々な情報を提供してもらいました。
【 馬主としてのモラルの欠如 】
(意図的なルール違反)
馬主とその関係者は開門前の競馬場に入ることができます。その際、JRAから指示されているのは「開門までは一般客のエリアに留まらず馬主エリアにいること」ということです。上記の3名は馬主として競馬場に入りながら留まることを禁止されている1Fの一般客エリアに潜み故意に横断幕の申請の列に割り込みを行いました。完全なルール違反です。特に1番の田辺幕を出している女性は、G1に限らず横断幕を張り出していますが、普段は一般客として開門から入り、いつも数十番台の番号で申請を行っているそうです。明らかに今回はG1の時に先に幕を出したいがためにこの悪質なルール違反を計画したと思われます。
今回田辺騎手、松岡騎手、そしてディーマジェスティは悪質なルール違反をする関係者がいる騎手、馬であることが明確になってしまいました。
(馬主としてのモラル)
普通の馬主さんは横断幕をご自身で出す際は一般客と同様に開門で競馬場に入り申請を行っています。横断幕はパドックの一般客のエリアに張り出されるものであり、そこは一般客と同じルールで張りだすものだと理解しているからです。意識の高い方で、ファンと一緒に競馬を盛り上げていくのであれば、こういう事はファンと同じようにすべきだ、と考えている方もいらっしゃいます。
その一方、自分の知り合いの競馬ファン「だけに」いい思いをさせてやろうという馬主としてのモラルのない方もごく一部にはいらっしゃるようで、そういった方の心無い行動で今回のように馬主さんのイメージが悪くなっているのも事実です。昔はG1の時に俺の馬が走るのだからそこをどけ、と叫んでレース直前にゴール前最前列のファンを押しのけて大騒ぎになるような非常識な馬主さんもいました。さすがにそこまではいかないですが、今でもそういう程度の低い考え方の馬主さんがまだ残っているようで残念です。それが皐月賞馬のオーナーとなればなおさらです。
今回の件は馬主さん本人には悪気がなく、ファンが単にその馬主さんの権利を無断で悪用しただけなのかもしれません。ですが、意識が高い方であればそういう悪意あるファンには騙されず、逆に間違いを指摘できるのではないでしょうか。競馬場では馬主さんはいわゆる特権階級の方であり、私たちの応援する馬を持っているオーナーなのですから、全員がそういった高い意識をもった方々であって欲しいと思います。
(補足)
前回の小桧山の横断幕の方々ですが、どうやら開門時に一般エリアにいてはいけないというルールも知らず、そもそも横断幕を一般客として張り出したこともないようです。そのため開門直後に先頭で走ってきた人よりも前に申請をしてしまったり、堂々と開門前に一般エリアに目立つように立っていたりして問題が発覚したのだと思われます。それに対して今回の3名は横断幕の申請ルールを熟知している上に、あきらかにバレないように隠蔽したり他人を妨害する行動を起こしており、かなり悪質です。
★以下は、競馬場の職員の問題と、私なりに考えた解決の手段を示したいと思います。
【 競馬場の職員の問題 】
(事前に手を打てながら、何もしなかった整理本部)
実は、数週間前小桧山厩舎の横断幕の問題が起きた際に、数人のファンから整理本部の職員に対して指摘がありました。「皐月賞では同様の事がもっと規模が大きく起こる可能性が高いので、何かしらの対策を打ってほしい」この指摘に対する職員の返事は「根本的な対策を打つのには時間がかかるので、皐月賞までには間に合わない」というものでした。もしかしたら秋までかかるとも言われたそうです。その結果何も対策は打たれず、指摘通りの大問題が起こりました。この数週間の間彼らは何もやっていなかったのです。受付の職員も不正について目の前で他の客に指摘されたにもかかわらず、申請を受理してしまいました。この職員は小桧山厩舎の件でも申請の際に一般客に指摘されており、状況も問題もわかっています。もし、そのタイミングで申請を一旦止めて、調べることをちゃんと行えばこういった問題には発展しなかったはずです。全く何も判断できない職員と思われます。また、受付の前で馬主関係者が一般客をブロックしたり妨害している様子を目の前で見ていて、何も対応しなかったことを指摘された別の職員は「私は見えていません、私はわかりません、私の仕事ではありません」と自分の責任逃れに終始していたそうです。基本的に何も考えずに仕事をしている、それが今の競馬場の整理本部の職員です。
(隠蔽を手伝う上司職員)
さらに、今回の問題が起きた際に対応に来た上司の職員が、あろうことかまず言ったのは「小桧山厩舎の横断幕の人には指導した(からいいじゃないか)」だそうです。求めているのはその場限りの対処療法ではなく根本治療や予防なのに、指摘されたからやったというのではあまりにもお粗末です。さらにこの職員は最初の田辺幕の女性に対して何も事実を確認せずに「いつもあの人は横断幕出しているから不正はしていない」と言ったそうです。田辺幕の女性は馬主席に行くこともあり着飾って高いヒールを穿いていました。こんな人がG1の開門ダッシュの先頭に並ぶ全力で走るゴツイ男の人達を、息もあがらず歩いてぶち抜いて1番で来れるはずがないです。普通の格好をしていても毎回数十番目に申請する人なのですから。最初は危うく皆この職員の嘘に騙されるところでしたが、複数のファンの指摘もありこの1番の田辺幕の女性が一番悪質な不正をしていることが発覚しました。まるでこの上司の職員が不正の隠蔽を手伝っているように見えます。
(馬主には強く言えず、ファンには脅迫)
大人数を巻き込んだ問題になったこともあり、開門後に整理本部側とクレームを出した人の代表者との2対2の協議が行われました。その際に話された内容は「こういうもめ事が増えると、パドックの半分を馬主専用横断幕エリアにするかもしれない」とかまた別の場では「横断幕を禁止することになるかもしれない」というファンに対する脅迫じみた発言だったそうです。今回は明らかに馬主関係者がルール違反をしたことが問題なのに、なぜファンがその尻拭いをしなければならないのでしょうか。そして馬主関係者に対する対応を依頼したところ「馬主にはモラルある行動をと求めているだけなので、強くは言えない」という答えが返ってきたそうです。ならば、今回の3人のやった方法と同様に馬主関係者が1Fに潜んでゴール板前の最前列や一般席のスタンドの場所を取りに行っても問題はないのか?と問いかけたところ「それは問題なので取り締まる」だそうです。一般席やゴール板前の場所取りと、横断幕との違いを確認したそうですが、最後までまともに答えられなかったそうです。つまり多くのファンに目立って見える問題だけは対処するが、目立たないような事には対処しないというやり方なのです。そして不正なのだから申請を取り消して幕をはがせという依頼も受け付けず、馬主関係者のやりたい放題を野放しにしているのです。
【 問題の解決には 】
競馬場側でも、本質的には「馬主の方も一般客と同じように横断幕を申請して欲しい(=馬主の権利で事前に競馬場内に入って申請をするのはやめてほしい)」と考えていますが、何も有効な対策を打ってないのが現状です。
(今の人員と体制でも、解決が可能なのでは)
今回の事件の本質的な原因は「開門直前には入ってはいけないエリアにいる人がいても捕まえられない」事です。この状況を知っていて馬主関係者の立場を使って悪用したのが今回の件になります。ですが整理本部の近辺や1Fのエスカレーターの周りにはインフォメーションの女性や受付の職員が常駐しています。彼女らが自分の視野の範囲で違反者を見つければ解決できるのではないでしょうか。開門時にあり得ない方向やタイミングでやって来る人などを見つけたら止めればいいだけなのですから。開門直前の数分、その意識を持たせるだけでかなり事情は変わります。そして直後に整理本部に報告をするだけでも、その違反者の申請を取り消すことが可能なはずです。
(パドックの馬主エリアに横断幕を掲示)
パドックの中にも馬主しか入れないエリアがあります。そこに横断幕を掲示してはいかがでしょうか。中山、東京両方に専用エリアがあります。それでも一般客エリアに横断幕を出したければ、一般客と同じルールで張り出せばいいということで。横断幕を出すような人は、馬主さんや関係者とつながりがある方が多いです。一般客エリアの中に馬主専用エリアを作ればいいという意見もいくつかありましたが、今回のように関係者のつてを使って割り込んで横断幕を出す人が大量に増えるだけです。今でも皆そのつてを使って申請できるけど、モラルをもって一般客として横断幕申請をしています。わざわざモラルを守らないように仕向ける施策は逆効果です。それならば、今ある馬主専用エリアに張り出しを許可すれば、狭いですが場所が確保できます。
(不正を行った横断幕や申請者を覚えておくこと)
横断幕は競馬場に張り出されているものなので、今後もあの白い田辺幕や松岡幕、ディーマジェスティの幕が張り出されるかもしれません。その際には、この幕は不正な方法で申請されたことのある幕だということを思い出してほしいです。また、今回この事件を見た人たちの多くは、ルール違反をした関係者3人を覚えていますので、今後横断幕の申請を行えばすぐにわかります。それが今後同じようなルール違反を起こさせないための予防にもなると思うのです。結局対処療法になってしまいますが、情報が広がることが予防の一つの方法かと思います。